子供に1日30分勉強する習慣を早めに身につけさせておけば、数年後に差が出てくる
「お子様が勉強しない、成績が伸びない」とお悩みの声をよく聞きますが、学習習慣が定着していないことが一番の要因だと思います。
習慣づけというのは、おとなになるほど身につきにくくなります。歯磨きなどの他の生活習慣と同じで、最初は親の手を借りながら、少しずつ一人でできるようにしていかなければなりません。学習習慣も同じです。早めに学習習慣が身についていないと、学年が上がってから1時間、2時間…といった長時間の勉強を続けられなくなってしまいます。
小学校低学年の頃は、家庭学習や宿題の管理を親御様がしているご家庭が多いようです。
基本的に、小学生の家庭学習での理想的な時間は<学年×10+10分>と言われています。お子様が小学校3年生であれば40分ということになります。小学生が集中できるのは、学校の授業時間の45~50分と言われていますので、理想的な時間と言えましょう。ただ中学受験を考えておられるお子様はその2倍の時間が必要です。
4年生以降になりますと、家庭教師を始めたり塾に通い始めたりする子供も増えてきます。こういった場合は宿題もきっと出ているはずですから、学校の宿題や他の習い事の宿題と併せて学習計画をたてなければなりません。
この頃になると机に向かう習慣はついているはずですので、なるべく早い段階で親離れ子離れをして頂き、お子様自身で学習計画をたてさせます。中学生になって差が出るポイントは、ここにあります。
お子様の学習習慣をきちんと定着させるためにも、ご家庭では食事や起床、就寝の時間を毎日一定にし、けじめのある生活習慣が身につく環境を整えてあげて下さい。学習・運動・休息のバランスのとれた生活は、学習効果に大きな影響を与えます。
では、中学生になってもまだ学習習慣がついていないお子様はどうしたらいいのでしょうか?
今からでも勉強癖をつけることは可能です。学習習慣をつけることは、ラジオ体操に毎朝参加することよりもずっと簡単です。
勉強癖をつけるコツは「やる気になるまで待たない」ことです。つまり、何か別の行動の後に「くっつけて」勉強を開始するクセをつければよいのです。例えば、朝ごはんの前に漢字の練習を1コマ、夕食の前に学校の宿題と英単語の勉強、夕食後に英語1コマと数学1コマ、お風呂に入って寝る支度をした後に理科1コマと社会1コマといった具合です。
1コマを何分に設定するかはお子様自身に決定権を与えてみましょう。毎日、同じことをしていると1週間もすれば習慣化してきます。また、必要に応じて自分で1コマの設定を長くしていけばいいのです。