国公私大のAO入試、学力試験も…20年度から このことへの私の考え
2020年度から国公私大のAO入試に学力試験を義務付け
このたび、20年度から国公私大のAO入試においても、学力試験を行うことになりました。文部科学省では、全国の大学のうち、国公私立大に対して、書類や面接で選考するアドミッション・オフィス(AO)入試や推薦入試においても、2020年度から学力試験の実施を義務付ける方針を固めたためです。
文部科学省では、2020年度には、現行の大学入試センター試験から、新テスト「大学入学希望者学力評価テスト(仮称)」へと名称を変更し、この内容をどのようにするのかの方針もはっきりと示しました。また、各大学独自の試験、小論文などのいずれかを課して受験生の学力を把握するよう求めていく考えです。近々新テストの方針案を発表して、大学側の意見も聞いたうえで、今年の6月に確定する見通しです。
なお、文部科学省によると、14年度の大学入試で、AO入試の入学者は全体の8・8%、推薦入試は34・7%。1999年度はAO入試1・4%、推薦入試31・7%で、特にAO入試は、97年に中央教育審議会が推進を提言して以降、急速に広がったそうです。
20年度から現行の大学入試センター試験を衣替えする「大学入学希望者学力評価テスト」や、各大学独自の試験、小論文などのいずれかを課して受験生の学力を把握するよう求める。
現在、大学入試は一般、推薦、AOといった3つの区分があり、文部科学省は基本的な方針や、注意しする点を「大学入学者選抜実施要項」で各大学に知らせています。
20年度から国公私大のAO入試においても、学力試験を行うことへの管理人の考え
今回の措置は、文部科学省が、入学者の一部に、学力があまりに低い人もいることへの処置です。しかし、私の個人的な見解としては、学力が低くても構わないのではないか考えています。
なぜなら、いざ社会に出た時には、学力よりも、人と仲良くできるといった協調性や、集団をまとめていくリーダーシップ、もしくは人には真似できないスキルを持っていることが、実社会では求められるからです。
学力がいくら高くても、周囲の人とうまく交われない人や、気配りができない人は、職場のムードを悪くしたり、不快感を与えたりして、集団の中ではまるっきり認められずにいるのが社会の実情です。職人さんになるならそれでも良いかもしれませんが、それでもやはり、自分本位な人は、やがて集団から淘汰されていきます。
中学校の部活の目的にも、集団の中で協調性を身につけていくということが、教育委員会の文章にははっきりと明記されています。国が子供に対し、集団生活の中で友情を深めていくことを目的として部活動を進めているのです。
仮に低学力でも、たとえば、学生時代の運動会であればみんなをまとめていく力をもった団長、部活ならキャプテンは例外なく、社会でもうまくやっていける対人関係スキルを身につけており、実際、社会で戦力として活躍できます。また、特殊技能を磨くことで、優位性を発揮するパターンも大いにみられます。
これらの能力が高いのであれば、学力が低くても拾い上げて、大学で学ばせることで学力は後からつけさせてもいいのではないでしょうか。せっかくの集団生活で生き抜く力を持っているんですから、そこに学力をつけさせれば、社会人として活躍し、ひいては日本のために貢献できる人間を育成することになるのではないでしょうか。