教師の部活動時間、見直し検討 スポーツ庁
スポーツ庁は29日から、教師の長時間労働の一因となっている運動部の活動時間などを見直す検討会を始めた。
検討会には、鈴木スポーツ庁長官や中学・高校の現役校長らが出席し、部活動の時間や休養日などの設定について話し合った。部活動の休養日については、「中学校では週2回以上」と文科省が目安を示しているが、去年のスポーツ庁の調査で、8割近くの部活動が週1日以下しか設けておらず、教師や生徒への負担が懸念されている。
また、約6割の中学校教師が「過労死ライン」と呼ばれる月80時間以上の時間外労働を行っていることも別の調査で分かり、スポーツ庁は年度内に適切な部活動の時間設定などのガイドラインを定め、全国の教育委員会に周知徹底するとしている。
出典:ヤフーニュース
中学校で働いた経験がある管理人が知っている、中学校の現実
学校の先生が一番頭を悩ませ、ストレスの要因になっているのは保護者の存在です。勝てない部活の先生は、部員の保護者から批判的な見方をされ、保護者との関係性が非常に悪化してくるという現実があります。しかし、バスケット部の顧問に、必ずバスケット経験者の先生を配置するのは不可能です。教育事務所が人事異動を行うときに、すべての部活を当てはめるような配置は不可能だからです。中学校は、県によっては、同じ学校にいられる期間が決まっていたり、各教科に適正に人員を配置することが優先なので、どうしてもそうなるのはやむを得ないんです。
それでも部活で勝てないと、そこまでわかっていない保護者は、先生に指導力不足のレッテルを貼ったり、保護者同士で先生の悪口を言い合ったりするようになります。そうすると、部員への指導も何かと批判的に取られて、保護者からクレームがついたりといった悪循環があります。
こういう現実があるので、部活動には保護者の批判を受けないためにも、力を入れざるを得ないんです。
また、8時から16時30分が勤務時間とされていて、休みをその中で普通の公務員は取ることができるけど、学校の先生は、まとまった時間で休憩することが難しいです。授業をするための教材研究、生徒の小テストの採点をしたり、各種のノートなどにコメントをいれたりといった作業は、授業がない時間などの勤務時間だけでは消化できず、部活が終わった後の時間を使わないと終わりません。また、学校の仕事の打ち合わせの会議なども頻繁に入ります。
また、クラスで仲間外れにされている生徒、悩みを持った生徒の対応には細心の注意を払って先生は対応されています。このことについては、非常に保護者からのクレームにつながりやすいです。
このように、長時間労働をせざるを得ない構造になっています。さらに、部活動や学級運営にもかなりの神経を使わないといけませんし、保護者との人間関係には、かなりの注意を払う必要があるため、ストレスを抱えている先生が多いのが現実で、こういった構造を見直すところから、国には検討をしてほしいです。