通信教育を子供にやらせても、まず続かない
学校の外でできる子どもへの教育として、塾・家庭教師に加えて通信教育という選択肢もあります。通信教育は比較的安価でできますし、忙しい子どもでも空いた時間を使って勉強することが可能ですし、最近ではタブレット端末などを利用したWeb学習も可能です。
一見非常にいいもののように思えますが、実際のところ子どもに通信教育をやらせるのは危険です。なぜなら続かないからです。
勉強時間が決まっていなければ子どもは怠ける
特別好きなことでもないのに、毎日決まった時に決まったことを欠かさず行うというのは大人でもなかなか難しいもの。この【習慣づくり】がうまくいけばいいのですが、通信教育の場合はこの部分が大きなネックとなります。
塾や家庭教師ならあらかじめ時間が決まっていることで習慣が定着しやすいです。その一方で通信教育は拘束力が弱いため、「毎日この時間に必ず勉強する!」と決意していてもどこかでほころびが生じやすいのです。
一度怠け心を出してしまったらそのままズルズルと怠けグセが定着していってしまうため、通信教育はなかなか続かないというわけです。
学力を伸ばすために必要なのは継続力。一日の猛特訓で付け焼刃を手に入れるより、毎日少しずつ磨き上げた刀のほうが遥かに強い威力を発揮するのです。
決まった時間に決まった分だけ自分から勝手に机に向かい勉強を始める子どもであれば問題ないのですが、そうでなければ生身の人間がシッカリ見張っていること、「予定を狂わせると他人に迷惑が掛かる」というプレッシャーを与えることで継続力を受動的に身に着けていくしかありません。
子どもは直接褒めてもらいたがる
誰だって他人から努力を認められたい、成功したら褒めてほしい、よく思われたいという気持ちが心の中にくすぶっています。そんな気持ちのことを「承認欲求」と呼びます。この承認欲求はもちろん子どもにも備わった気持ちです。
いくらテストでいい点を取っても、生身の人間から褒めてもらわなければ満足できません。親が褒める役を担うこともできますが、それでは足りないのです。子どもはそのくらいの年齢になると家の外に対しても承認欲求が生まれるようになっています。
自分の頑張りをずっと見ていた講師から面と向かって褒めてもらえれば、ますますヤル気を発揮するにちがいありません。これは通信教育ではできないことです。
このように、習慣づくりと承認欲求の充足の2つを満たすことが難しい通信教育は、子どもに任せきりにしているとまず続かないと言ってもよいでしょう。よほどの理由がない限りは他の選択肢を優先的に考えることをオススメします。