個人契約の家庭教師は、案外質が悪いことが多い
個人契約の家庭教師は家庭教師派遣業者に比べて仲介料が不要な分、料金が安いというメリットがありますが、「個人契約で、料金が安くて良い先生に出会う」のがいかに難しいのかをお話したいと思います。
個人契約の家庭教師の場合、教師の質が保証されていないことが一番の問題点です。学歴がその教師の学力の保証になるのでよいとしても、家庭教師派遣業者ですと登録に際して学力試験を行うところが多いですし、面接での人柄の確認も併せて身元調査をきちんと行い、教師を審査します。
ご家庭に招きいれる訳ですし、お子様と緊密な関係になりますので、その影響力を考えますと是非、慎重になってもらいたいと思います。
次に、個人契約の家庭教師の場合に問題にあげられるのは料金トラブルです。家庭教師派遣業者を仲介していますと料金は固定されていますし、その支払い方法も明瞭ですが、個人契約の家庭教師の場合にはトラブルが多いのが現実です。お子様と先生の相性もよく順調に成績も伸びてきている頃に突然、先生側から料金交渉をされるケースです。
先生との付き合いも長くなっているので断り辛く、お子様への影響を懸念して、あるいは新しい教師を探す手間やリスクを考えて交渉に応じざるを得なかったという話をよく耳にします。良心的な教師ですと相場にあわせた料金を提示してきますが、お子様の学習環境を急に変えたくないという親心を悪用して料金を交渉してくる教師もいますのでお気をつけ下さい。
個人契約の家庭教師の場合、教師の責任感を保証できないというのも大きな問題です。家庭教師派遣業者を仲介していますと、授業毎に指導報告書や、お子様の学習状況を把握できる報告書の提出を教師は義務づけられていることが多く、必然と教師が手を抜けない仕組みになっています。
また、教師の仕事ぶりがその教師自身への評価ともなり次の仕事に繋がりますので、教師は手を抜けません。プロの家庭教師は別として、残念ながら学生アルバイト教師に多いように見受けられるのですが遅刻や欠席が多いとか、責任感を持って受験まで継続的に指導を行うといった基本的なことすら守られないケースもよく耳にします。
また、お子様の学力をあげる為にどのような指導法をとっているのかをチェックする仕組みが無いと、結果が出ないだけでなく、お子様に間違った学習習慣を植え付けてしまうという意味でも心配です。
個人契約だと苦情を言うのも教師本人になってしまうので、我慢してしまうご家庭も多いようです。また、途中で教師との契約を解除した場合、お子様に相性の良い教師を新たに見つけるのは難しく、手間も時間もかかります。個人契約の家庭教師は料金的な面でのメリットは魅力的ですが、それ以上にデメリットが大きい可能性も否定できません。
個人契約をされる場合も、起こり得るリスクを回避する為の防衛策をきちんととって、お子様が気持ちよく勉強を続けられる環境を作ってあげて下さい。