
子供が勉強しないのは親のせい?
「子供に勉強の無理強いはしたくないけれど、まったく学習意欲の無い子供になってしまっても困る」
「机に向かってはいるけれど、本当にやる気があるかどうか分からない」
「先生から上手に勉強するように仕向けてほしい」
と親御様から色々な声を聞きます。一方で、子供が勉強しないのは親のせいとご自分を責める親御様もいらっしゃいます。ご心配される気持ちもよく分かるのですが、もう少しお子様のポテンシャルを信じてあげてほしいと私は思います。
参考記事:中学生が勉強しないとどうなる?
「勉強を無理強いするのではなく、なぜそれが必要なのかが理解できれば子供は勉強するようになる」とおっしゃる先生がいらっしゃいますが、失礼を承知で申し上げれば、それは理想的な話ではあるものの現実味を帯びていません。
それよりも「努力すれば必ず結果が出る」ということを子供に身をもって体験させてやることが、子供の学習意欲を上げる唯一の方法だと私は思います。
そこで、親御様にお願いしたいのは「お子様にベストな学習環境を用意してあげる」ということです。お子様の学力や性格にあわせて家庭教師、塾、予備校でも構いません。あとは、お子様のポテンシャルと教師の力を信じて、お子様を見守って頂きたいと思います。子供の適応力はとても高く、自然とその学習環境に馴染み、否が応でも勉強するようになります。
具体的な例をご紹介しますと、私は小学生の授業で毎回50問の漢字テストをしています。間違った漢字は20回書きをしてから帰るという厳しいルールです。初めて授業に参加した子供は、一週間の準備期間があっても半分も正解しません。「漢字は苦手だ」「無理だ」と親に訴える子もいます。
私がこだわるのは点数ではなく、「どうやったら漢字を覚えれるようになるのか」を子供自身で見つけてもらうことです。家庭学習の仕方を確認してアドバイスもしますが、子供自身が試行錯誤して、その結果が出る喜びを感じる経験がとても大事なのです。
漢字の覚え方も私は強制しません。何回も書かないと覚えれない子、声に出して覚える子、見て覚える子。覚え方は人それぞれです。無理強いをしない=自分に責任を持たせることで、小学性であっても自分の学習スタイルを身につけることができます。
先に「子供の適応力はとても高く、自然とその学習環境に馴染み、否が応でも勉強するようになります。」と申し上げましたが、上記の例で言いますと、漢字が苦手だと言っていた子も一ヶ月もたてば他の子と同じように満点がとれるようになります。
子供が勉強しないのは親のせい?なんて言いすぎですが、お子さんの気持ちに寄り添って、お子様にとってベストな学習環境をご用意頂き、「努力すれば必ず結果が出る」ということを子供自身が体験していくことが、子供の学習意欲を上げる一番の方法だと思います。
勉強にやる気が出ない中学生のモチベーションを引き出す奇跡の方法
勉強にやる気が出ない中学生のモチベーションを引き出すために知っておいていただきたいのですが、「13歳のハローワーク」という本をご存知でしょうか?現在も多くの小・中・高等学校での授業の教材や参考図書として採用されているのだそうです。この背景には「キャリア教育」を推進する動きが活発になっていることがあげられます。
「キャリア教育」とは望ましい職業観や職業に関する知識を身につけさせ、自己の個性を理解し、主体的に進路を選択する能力を育てる教育のことで、従来の「進路指導」とほぼ似たような意味を表した用語です。
一方で、塾や家庭教師の先生は、学業成績によって進路を選択することを重視した「進路指導」を主に行います。「まずは、現在の自分の学力をしっかりと認識させ、自己の将来像を描き、希望する進路に必要となる学力を身につけさせ、これにより自己実現・達成をサポート」するのが私達の仕事なのです。
とはいえ、実際に自分の将来像のイメージが湧いてくるのは高校生になってからが大半なのではないのでしょうか。また、小中学生の場合は「偏差値の高い学校」を目指すことが彼らにとっての進路選択になる場合が多いと思います。
「どうしてイイ学校へ行く方がいいの?」とお子様に質問された時、ご家庭ではどのように答えていらっしゃいますか?
「私はこれだけ努力のできる人間なのですよ」「私はこんなに頑張れる人間なのですよ」と客観的に評価してもらえる方法の一つとして偏差値があるのだと私は子供に話をします。
偏差値が高いということは、ある意味「努力できる人」であることを証明してくれたようなものです。毎日毎日、コツコツと集中して勉強した人の方が少しでも高い偏差値にたどりつく可能性が高くなります。勉強にやる気が出ない中学生のモチベーションを引き出すのに、伝えておきたいことです。
生まれた日も、食べてきたものも違うし、得意なことも苦手なことも人それぞれ。そもそも、勉強を始めたスタート地点が同じではありません。つまり、自己実現のゴールまでの距離は人それぞれだから、それぞれの目標に合わせて頑張らないといけません。そうやって上がっていった偏差値はすごく意味があると思うのです。だからこそ、勉強にやる気が出ない中学生のモチベーションを引き出すために、ぜひ中学生にはわかってほしいのです。
「どうしてイイ学校へ行く方がいいのか?」と子供から尋ねられたら、「自分と同じくらい頑張った友達に会える学校だから。そこで新しく出会う友達や先生が、さらに自分を磨いてくれるから。」と私は答えます。勉強にやる気が出ない中学生のモチベーションを引き出すためには、とてもおすすめの言い方です。
テストの点数だけではなくて「今日の自分は頑張ったか」を考える習慣を子供自身で身につけてもらう為にも、毎日、お子様が寝る前に尋ねてみてあげて下さい