1、アメリカ合衆国で、人気沸騰のフィトネスクラブが日本上陸!

 アメリカ合衆国で、人気沸騰のフィトネスクラブが日本上陸しました。今回ご紹介するフィトネスクラブは、他とはちょっと違います。このフィトネスクラブは、大人を対象にしたものではありません。なんと対象は、赤ん坊から小学生までのお子さんです。
 赤ん坊がフィトネス、ちょっとミスマッチなようですけれども、これは脳科学に基づいた幼児教育の新しい姿なのです。では、その最先端の脳科学とともにこのフィトネスをご説明していきます。

2、子供の脳は、3段階の発達をします

まず、「敏感期」というものがあります。この時期に脳の細胞である神経細胞が成長して神経回路、いわゆる神経のネットワークを密にしていきます。この第1段階の成長をもっと科学的に説明しますと、まず脳全体の神経細胞は1000億個以上存在し、その中の大脳皮質(大脳を覆う1・5mmから4・0mmの薄い層の部分で、知覚・随意運動・思考・推理・記憶などの高次機能を司るところです)には約300億個の神経細胞があると推定されています。この神経細胞は細胞体、多数の樹状突起、それから一本の軸索から構成されています。細胞体とは、栄養源です。神経細胞の生命を維持するためにエネルギーを供給しています。樹状突起は、接合する神経細胞から電気信号を受信し、細胞体へ情報を伝達(入力)する役目を担っています。軸索もこの電気信号を伝達する役目を担っていますが、こちらは他の神経細胞へ送信(出口)する働きをします。もう少し詳しくこの部分の説明をしますと、まず、軸索の先端は、細かく枝分かれして小さな神経終末を形成しています。この神経終末から、他に信号を伝える接合部をシナプスといいます。神経回路は、このシナプスを介して結びついたネットワークです。
「敏感期」は、生まれてから3歳児くらいの第1段階・4歳から7歳までを第2段階・第3段階は10歳以降ということになります。そして20歳がピークと言われています。このピークを「臨界期」と称します。

3、脳の発達を探っていきます。

一般に、神経回路の形成は、感覚・認知・記憶・言語などの機能が集中する脳の後方(後頭葉・頭頂葉・側頭葉)から発達がはじまります。その後、思考・コミュニケーション・情報・自立統制などの機能が集中する前方部(前頭葉)へと歯経つ領域が移ります。
第1段階では、後方領域が主に発達し、第2段階では、前方部分が主に発達します。しかし、前方領域は、第2段階だけで形成されるわけだはなく、第3段階に引き継がれます。
脳は、誕生の瞬間は、男子が平均330g、女子が平均280gでその後男子は平均1350gまで、女子も平均1250gまで成長していきます。

4、my gymの挑戦

 
 アメリカ合衆国・カリフォルニア州で産声を上げたこのフィトネスクラブは、0歳から13歳までの子供たちの発達を促進することを目的として設立しました。現在、全米300拠点・世界には30か国以上に展開しています。すなわち、フィトネスですから運動もします。しかし、それだけではありません。運動を通じて英語でのコミュニケーション・積極性も育んでいきます。そして、なにより大切にしているものは、「子供の笑顔」です。
「子供の笑顔」は、子供から発せられる最大のサインです。この子供が笑った瞬間こそ子供のあらゆる能力が目を出すのです。笑顔には、いろいろな意味合いがございます。「喜びの笑顔」・「自信を持った時の笑顔」・「何かを成し遂げた際の達成感からの笑顔」・「悔しさをばねにチャレンジしているときの笑顔」などそれぞれ意味しているものがことなります。これをただ楽しんでいるのだという評価だけで終えてしまうと、子供は、ただ楽しい・つまらないという反応しかしなくなります。そして、つまらないものだけでなく、たのしいものにもすぐ飽きるという傾向が生まれる可能性が出てきます。
ジム内のコンセプトは、大自然です。大自然をただ遠くから眺めているのではなく、近くに寄るといろいろなものが発見できます。地面に寝そべることで、目からの情報から、背中の感覚で地面を感じる、すなわち視覚から触覚でも情報に切り替わるわけです。つめり、視覚で得た情報と背中、すなわち触覚から得た情報が同一対象から得たものだということを脳は理解します。このように脳の広域を同時に使用するような環境を作り、シナプスの活動を誘引していくのです。そうした大自然の持つ機能を人工的に再現しています。

5、講師はプレーヤー

 スタッフをここではプレーヤーと呼んでいます。子供とmy gymのスタッフは、チームメイトだというコンセプトからそのようにしました。このプレーヤーになるには、本国アメリカで育成プログラムを受け、数十に及ぶ審査基準をクリアすることが最低条件です。その後、アシスタントを経て現場実習をこなします。そこでさらなる審査事項をクリアしたものだけが「プレーヤー」の資格を得られるのです。
my gymは、世界30か国に展開していますが、このプレーヤーの選考だけは、全て一括して本国アメリカでトレーニングプログラムも含めて行っております。したがいまして、現在、日本国内において9店舗出店していますが、そこで活躍しているプレーヤーは全員本国アメリカの審査をパスした強者揃いということです。

6、my gym のプログラム内容をご紹介します。

1、6週間から6か月:little bundles:手足で遊ぶ、寝返りがうてる、一人で座れる。
            このコースは保護者参加型クラスです。赤ちゃんのためのたのしい歌やダンスを用意しています。衛生面の徹底・高い安全性を確保した環境でさまざまな体の動きにチャレンジすることで体の使い方を学び、同時に脳の発達を促進させます。

2、7か月から13か月:tiny tykes:ハイハイから伝え歩きへ、自分の意思で行動し始めます。この段階もlittle bundleと同様に保護者参加型コースです。まず、楽しい音楽に合わせてストレッチするウォーミングアップするところから始めます。この段階では、親子の絆を強めるアクティビリティとお父さん、お母さんとお子さんを離し、他の友達だけで遊ぶ(母子分離)という活動を交互にしていきます。子供は、そこで様々な人との接触を介して社会性の基礎を身に着けていきます。また、器具を使わずに手軽に家でできる「トリック」と呼ばれるプログラムも紹介していきます。

3、1か月から22か月:waddlers:自己主張と好奇心の強さに合わせ、子供に遊ぶ強さを与えます。この段階も保護者参加型です。運動神経が発達しだすこの段階は、俊敏性やバランス感覚を養うために、ボールゲームやジムナスティクな要素が増えてきます。チャレンジ精神を育むと同時に達成感を味わえるようにプレーヤーがサポートします。セパレートタイムでは、子供一人出行動させます。どのように他の子供と解け混んでいくかを観察してください。

4、22か月から2歳半まで:gymsters:イマジネーションの発達があります。個性的な遊びを自分で考えるようになります。この段階も保護者参加型です。ジャンプなど、身体を大きく動かす動きがスムーズになってくるこの時期は、さらに手足を複雑に動かす練習を取り入れていきます。子供同士でも簡単なコミュニケーションをとるようになります。よく世間では、じっとしていなくて大変だといわれる次期です。でもこれは、裏を返せば、好奇心の現れですから、脳が健全に育っていることの証左です。むしろ親からすれば安心材料なのです。具体的な運動プログラムは、両足ジャンプ・片足ジャンプ・ロッククライミングなどをご用意しております。さらにこの段階より、パートナーシェアを導入していきます。これはプレーヤーのユニークなイマジネーションにより新しい動きにチャレンジするというプログラムです。

5、2歳半から3歳3か月まで:terrific tots:保育園・幼稚園に上がる前に、集団のルールや礼儀、協調性や社会性を学びます。このコースも保護者参加型です。自分の意思をコントロールできるようになってくるこの時期は、一人でいるときと集団でいるときの振る舞いを使い分けること、要するにオンとオフのメリハリをはっきりさせることを学びます。このクラスでは、セパレ―ションタイム(母子分離)がなくなります。独立クラスへ向けて最後に親子の絆を深くしています。ここでもテーマは、社会性・協調性の育成・他者の存在の認識・聞く・見る・行動するなどの規律の学習です。

6、年小クラス:mighty mites:このクラスから保護者不参加型プログラムがスタートします。ここでは、想像力と運動能力の発達が主なテーマです。具体的には、プレーヤーに従い、運動ができるように促す育成プログラムを構成します。子供の自尊心と自信を尊重することで主体性を学びます。この段階のプレーヤーは、ジムのスタッフというより、子供のベストフレンドになろうとします。主なプログラムは、以下の通りです。
            1、チームワークを育てる運動・リレーなどの指示に従って行動するチームエクササイズ
            2、細かな動きの操作性を高める運動・吊り輪・物を使った手先の運動・手と手首の筋肉の強化
            3、道具のさまざまな活用法の習得・イマジネーションを使ったウォーミングアップやゲーム

7、年中クラス:whiz kids:社会の中での自分への期待、他者の感情を理解した行動を理解します。刺激的なアクティビティをふんだんに取り入れて、できるようになるまでプレーヤーがサポートします。諦めることなく達成したときに現れる笑顔は、それまでの笑顔と性質が異なります。何かを達成したことの感動を体験することで自信や自尊心が育まれます。具体的には以下の通りです。
            1、チームワークを育てる運動:友人を気遣い、チームで共通の目標に取り組む。
            2、脳と感覚を刺激する高いレベルの運動。

8、年長クラス:chanpions:あらゆるスポーツに通じる心と体の対応能力を身に付けます。小学生になると運動だけでなく、勉強にも集中力が必要になります。my gymでは、チームプレイをへて数多くのスキルを体系的に学べるプログラムを個性しています。具体的には、以下の通りです。
            1、チームワークを重視したプログラム・難易度の高いチームエクササイズ
            2、多種多様なスポーツへの対応力・フィジカルとメンタルの両面であらゆるスポーツに必要なスキルの習得

9、小学生クラス:cardio kids:スポーツへの興味を育て、アスリートとしての心と体の育成を目指します。
            昨今の子供は、概してテレビ・パソコン・ゲームなど、室内で過ごすことが多く、運動不足に陥る子供も数多くいるでしょう。my gymでは、この段階から有酸素運動・筋肉運動・ストレッチなどにフォーカスした4つのステーションを利用した効果的なサーキットとラーニングを取り入れます。具体的なメニューは以下の通りです。
            1、ライフスタイルの確立・運動が日常的となる活動的なアクティビィティ。
            2、アスリートとしての自覚を促進・食生活の重要性の学習・各スポーツの本格的なスキルの習得。

10、アートクラス;art class:このコースは、「英語」と「創造性」に特化してプログラムを組んでいます。モネの絵を英語で学習していきます。

7、イベント・パーティー

 私は、高校の教師の経験がございます。そこでアメリカ出身のALTと一緒に仕事を
する機会を得ました。我々日本人のパーティーのイメージは、ハロインなどの特別行事
に行われるものと考えていませんか。しかし、ALTとの会話で分かったことですが、
結構頻繁にパーティーを開いている様でした。彼の悩みは、パーティーの持っていく料
理のメニューでした。「ぼくはいつも冷凍食品ばっかりだから、なんかいいものはないだ
ろうか」といっていました。私も別のグループでパーティーに参加したことがあります
が、どのように振る舞えばいいか、戸惑ったことを覚えています。場所は、オースト
ラリアに行った時のことです。東ドイツのベルリンの壁が崩壊したころの話です。その
宿には、スイス人・西ドイツ人・東ドイツ人・オーストラリア人が偶然泊まっていまし
た。ふとした時、東ドイツ人が「俺は、ジャガイモしか食べてこなかった」というもの
で、パーティーをしてうまいものをかれに食べさせようとなりました。メニューは、日
本人の私がいたので、日本食にしようということになりました。近所のスーパーに行き、
照り焼きチキンの材料を購入しました。しかし、ビックリしたのは、私以外の人たちの
手際の良さです。あっという間に段取りを決めて、誰が会計係、誰が食材購入係、誰が
飲み物担当、国籍の人種も違う仲間なのに見ていて気持ちがいいように物事が決められ
ていきました。私といえば、ただ指示されたことをやっただけです。パーティーは、一
つの文化であり、コミュニケーションの手段ということを知りました。