家庭教師トライの医学部予備校インテグラ

1、もし、皆さんが医学部受験生ならどの予備校に通いますか?

 医学部人気に呼応するように医学部予備校も林立しています。医学部予備校のイメージは、どのようなものですか。値段が高いということでしょうか。ではなぜ、医学部予備校は値段が高いのでしょうか。あるいは、値段が高くなければ医学部予備校は、運営できないのでしょうか。そもそも、医学部予備校は、なんのためにあるのでしょうか。
 医学部予備校の存在意義は簡単です。在籍する生徒を希望の大学の医学部に合格させるために存在しているのです。では、生徒を合格させるためには、なにが必要でしょうか。まず、絶対的に必要になってくるのは、生徒の学力を上げることができる講師の指導力です。それから自習する環境も必要です。他に必要なものはありますか。ないですよね。
 結論がでました。医学部予備校に必要なものは、たった2つです。講師の指導力と自習室の確保です。なかには、自習室はいらないという意見をお持ちの方もいらっしゃるでしょう。しかし自習室は必要です。理由は簡単です。一般の大学受験と異なり医学部受験では求められる完成度が違います。かなりの学力を求められます。そうすると、授業だけ提供してあとは自分でやってくださいと言われて、できる生徒ならそもそも医学部予備校を必要としないでしょう。とっくに医学部に受かっています。学習習慣をつける必要性があります。インテグラでは、生徒の質問に答えられるように専門のスタッフが常駐しています。生徒は、気軽に判らないところを質問できるということです。9時から夜の10時まで空いておりますので、勉強習慣はしっかりと付くということです。仮に、自習室がないとしましょう。授業が終わります。生徒は、居場所がないので、帰宅します。自分の部屋に戻って勉強するでしょうか。仮に、勉強したとして不明点が出てきました。どうしたらいいでしょう。どこかに書き留めて次の授業で質問することになります。しかし、「判らない」というのは、時間が経つとなにが判らなかったのかよく覚えていないということが起こるものです。これが1年間に渡ると埋め難い差が生まれているわけです。自習室は必要です。
 さて、いろいろな予備校をみるとフリー・ドリンクや高級絨毯が敷いてあったりするところもあります。しかし、そのようなものは受験勉強には何の効果も及ぼさないということです。インテグラでは、授業で使用するブースは、全て個室になっています。部屋の構成は、ホワイトボードと大きな机、いすとソファーがあります。ソファーと聞くとそんなものはいらない、贅沢だとお思いの方が出てくるかもしれません。しかし、朝9時から夜の10時まで勉強するのです。インテグラでは、正月の元旦を除けば、年中無休です。多少の仮眠をとったほうが効率がいいのではないでしょうか。
 医学部予備校の値段の高い理由は、優秀な講師を集めているからということがわかりました。したがって、予備校を選ぶ際は講師の能力を見ればいいということになります。
 では、講師力を推し量るには、どのような方法がありますか。営業規模の大きさで判断しますか。以前、講師室で一緒になった講師と時間つぶしに世間話をしていたときのことです。その方は、大手予備校を勤務なされて本まで出版されているようでした。でも、話をしていてなにか得体のしれぬ違和感を感じました。その後、しばらくしてある生徒から質問を受けました。「先生この答えでいいのですか。」見ると初歩的なミスをしていました。生徒は「やっぱりそうですか。」よくわかないことを言う生徒だと、自分が判らないから質問にきたのではないのかと思い、「どうゆうことですか?」と質問しました。生徒曰く「00先生が説明してくれたのですが、よくわからなかったのです。」00先生とは、大手予備校に在籍しているあの先生のことです。それから、しばらくして大手予備校の一つが事業規模縮小を発表し、多くの在籍していた講師が職を失いました。トライの家庭教師部門にもそのうちの何人か移動してきたようです。確かに、声はデカいです。字もきれいです。しかし英語の実力は皆さんがお持ちというわけではないようです。
 私は、その時気づきました。健全経営をしている予備校は、スタッフが優秀だということに気づきました。考えてみれば当然です。履歴書を見て、30分程度の面接で全部が読み取れたら苦労はないです。大切なのは常にまわりの状況に目を配らせているということです。トライは、在籍する講師数は日本有数の部類に入るでしょう。様々な講師と接することで講師にたいする選定力は確実に鍛えられでしょう。私が、トライに在籍して強く感じるところは、クレームに対する対応が早いことです。たとえ東京大学法学部の肩書であってもクレームがきたらすぐに配置転換します。「この先生はいい先生ですからもう少し様子を見てはどうですか」という類のことは一切しない会社です。生徒が「この先生いやだ」といえば、早いと次の授業で違う講師を用意しています。今時、入ってきた大手予備校の元先生であっても例外ではないでしょう。
 よりよい講師を配置するということに関しては、非情に貪欲な会社です。医学部予備校インテグラは、そうした優秀なトライの社員の中から特別に選別された社員で固めています。インテグラの職員の半分が東大・京大出身です。講師ではありません。運営側の職員の半分が東大・京大出身者で固めている予備校というのはインテグラをおいて他にはないでしょう。考えられる限り最高のスタッフ、そして、そのスタッフが選んだ最強の講師陣というのがインテグラです。自習室には現役の優秀な医学部の生徒が質問受けをしています。

2、優秀な講師陣

 講師の中には、大学の博士課程まで進んだ人もいます。予備校講師というより学者の領域だろうというのが、素直なところです。学者クラスまで揃えて授業をするわけです。授業形態は一対一です。授業中は、講師は目の前の生徒一人に集中します。自分が説明したことが正確に把握されていうか、様々な角度から質問をして確認をします。私は、英語を担当していますが、この一対一という授業スタイルは、とてもやりやすいです。例えば、英作文を説明するのでも、集団授業では一通りの正解しか示せないことがままあります。しかし、個別では、その英作文の完成までの思考過程を全部生徒に見せられるのです。そうすると、面白いことに生徒の方で別解答に気付いたりしてくるわけです。あるいは、生徒の表情を見ながら説明をしていくわけですが、生徒の弱点が判っても全体授業では、流れを止めるわけにはいきません。しかし、個別では授業を一旦止めてその弱点のところの説明に入れるわけです。従来の予備校の授業進度に慣れている人からするとこの授業スピードは、もはや反則の域です。例えば、英文法などは、1年間をかけて説明するのが予備校の平均でしょう。これでも公立・高の6年間と比較すると6倍の速さです。しかし、個別では、下手をすると1時間で終わります。なぜ、1時間で終えられるのか。理由は簡単です。生徒がすでに理解している処は説明しないからです。そんなので大丈夫かという不安な声が聞こえてきそうですが大丈夫です。もし、生徒が不十分な理解であれば授業中に講師が気づくはずです。そして何度も気づくたびに説明し直します。大切なことは全体像を早い段階で意識させることです。すなわち、自分の現在の学習到達地点はここで、これから先は必要な知識なのにまだ身に付いていないところだと、それをどの時期に学習したらいいだろうかということを生徒自身で考えさせることが肝要なのです。受け身のままで、言われるがままにノートを取っていてはいつまでたっても応用問題を解けるようにはなりません。

3、医学部に合格する生徒とは?

 基本的にいって応用問題が解けないレベルに留まっている状態では、合格できません。英語でいえば、よくある4択問題をいくら解いても応用力はつきません。長文を読み込むことが必要なのです。でも目的無く講師に言われるがままの状態でやっているのでは、いつまでたっても応用力は身に付きません。
 では、応用力とはなんでしょうか。それは英語でいえば、ネイティブ並みに英文が読めることです。本番試験で出題される長文は、初見の文章でしょう。天文学的偶然が発生したら、見たことがある長文に出会うかもしれませんが、そんなことを期待して受験勉強をされても困るわけです。予め、固定した表現という前提でなければ、どう解釈していいのか判らないというレベルでは、初見の文章を読み込むことはできません。試しに一度医学部の入試の過去問を眺めてみることをお勧めします。長文が出ているでしょうが、英文の方ではなく、その訳の方をご覧ください。日本文のそれを見て、問題を指定時間内に全問解けますか。医学部で出題されるような文章は、概して文章そのものが学者や研究者が書いた論文の一部抜粋であったり、仮に雑誌から抜き出したものであっても、その雑誌自体が専門雑誌であるというケースが多いのです。したがって、英文を日本語を読むようなスピードで読み進まなければいかないのです。自分の勉強の到達した姿を意識し、本質的理解に努めなければ合格ラインをこえることはないのです。自分の目標と日々自分が行っている作業を結び付けて考える習慣を身に付けた生徒は受かりやすいです。

4、講師としての私の体験談

 私の担当する生徒の多くは再受験生です。なぜかは知りませんし、気にも留めていません。おそらく偶然でしょう。その中から典型的な生徒の話をしたいと思います。
 その生徒と出会ったのは、12月に入ろうかという時期でした。別の予備校に籍をおいていましたが、思うように学力が上がらずにいました。一目見て焦っているのが判りました。聞けば有名予備校をほとんどすべて渡り歩いてきたそうです。講師のいうことを忠実にこなしてきたといっていました。たまたま手許に「東邦大学医学部」の赤本があったので、実力を図るために解いてもらおうと手渡しました。彼曰く、「こんな問題は、解けません。大体こんな短い時間で解ける生徒なんているのですか」。逆に質問を受けてしまいました。
 彼の反応は医学部予備校の生徒の典型的なそれでした。要するに、自分の目標を設定していないタイプの受験生ということです。一日一日、授業で言われたことだけをやっていれば、いつかは解けるようになるだろう。それはそうですが、しかし、その方法では1年間で結果を出すとしたときに破綻します。3年も4年もある状態でじっくり勉強するのなら、その方法でもやがて効果は出るでしょう。しかし、医学部受験生は常に1年勝負で勉強してます。矛盾した行動をとってきた自分に気づいていないのです。
 先の質問に私はこのように答えました。「大学側が、出す問題を黙って解く。それが受験生ですよ。受かってもいないうちから大学の問題を批判しても生産的行動とは見なされませんよ」。「先生、先生は、この問題を時間内に解けるというのですか」。私は、今までどんな授業を受けてきたのかと思いましたが、それは口にせず「まずは、この問題を解けることを目標にして勉強をしましょう。この英文の分量をしっかりと覚えておいてください」。
 授業が始まりました。彼は、文法の問題を解きたいようです。私は彼に聞きました。「最初に一緒に見た問題を覚えているよね。文法の問題が出されていたっけ。出ていたとしてもほんのわずかだったよね。なぜ文法を勉強しなければいけないのですか。確かに文法は勉強しなければいけません。でもなんのために文法を勉強するのですか」。彼は答えに詰まりました。そこで私が代わりに答えました。「英文を読めるようになるためだよ」。
 私の授業では長文が主たる教材です。その勉強の中で、必要なら文法の説明をするというスタイルをとっています。しかも題材となる長文は、東大入試レベルの問題を使います。理由は簡単です。それが一番入試レベルに近いからです。乱暴に感じる人もいるでしょう。でも、これは個別授業だから可能な勉強スタイルなのです。生徒がつまずきます。講師は、その問題が解決するまで、授業を止めます。そして、理解したらまた再開します。最初は驚くほどゆっくりとしたスピードで文章を読んできます。しかし、一ページ目が終わり、次のページになるとほんの気持ちだけ読解スピードが速くなっています。そして、次のページということで1か月が過ぎました。彼はその年東邦大学医学部に合格しました。