家庭教師の相場といえば、家庭教師派遣業者に依頼するか個人契約をするか、あるいはプロ家庭教師に依頼するか、アルバイトの学生教師に依頼するか、といったモノサシによって相場が異なることを、まずご理解頂きたいと思います。
一般的な相場は、アルバイトの学生教師<プロ家庭教師、中学受験をしない小学生<中学受験をする小学生<中学生<高校生の家庭教師 です。
実績や経験年数によって相場は多少異なりますが、学生アルバイトよりも家庭教師を生業にしているプロ講師の方が相場が高くなるのはご納得頂けると思います。先生の指導力と値段とのバランスでどちらを選べば良いのかと悩むわけですが、お子様の学習環境にあわせてお選び頂けたらと思います。つまり、家庭教師をどのような位置づけで使うのか、ということです。
学習のベースをどこに置くのか。塾などと併用して家庭教師を頼む場合は、学習のベースは塾 + 一斉授業ではカバーできない部分を家庭教師に教えてもらうといった使い方が非常に効果的でしょう。じっくり向き合って教えて欲しい、分からない問題を質問したいということでしたら学生アルバイト教師でも十分にお役に立てます。
一方、塾などに通わずに家庭教師の先生だけで学習する場合は、家庭教師にすべてを任せる訳ですからやはりプロ教師に頼むべきです。受験までの最も効果的な指導プランを立てれるのか、子供の個性にあわせた学習法で指導できるかはやはり経験値によるものが大きいので、優秀な学生アルバイトの先生であっても一任できるかは疑問が残ります。
また、一般的には中学受験しない小学生の家庭教師なら相場は低いと思われそうですが、小学生という学習習慣をきちんとつけさせたい時期にお子様に関わる先生ですので、私は是非、慎重に先生を選んで頂きたいと思います。
「子供の将来のことを考えれば、教育費はできる限り惜しみたくない」と多くの親御様がおっしゃいます。しかし、だからといって親御様のお金を無駄に使うことは絶対にしたくない、と私は思います。家庭教師にもそれぞれに相場がありますが、最終的にはお子様の満足度を一番に優先して決めて下さい。それだけで成績はきちんと上がってくるはずです。
最後に、個人契約よりも家庭教師派遣業者を通した場合の方が、相場としては1時間あたり千円前後高い金額になっていますが、これは個人契約をした場合に発生するリスク(指導計画などのサポート体制がない、万一先生との相性が悪い場合など)に対する保険料と考えて、ご判断頂きたいと思います。
派遣会社を活用して家庭教師をお願いする際の相場
稀に相場をドカ~ンと越える位のところもあるのですが、割高な金額を支払うことによって質のいい教師に来てもらえるとは一括りにしていえないというのが悩みどころです。
費用と質は一致しないと思ってください。レベルの芳しくない指導をおこなう会社が、割高な月謝を設けているということも少なくありません。
確実に、2つ以上の業者、家庭教師から見積もり金額をとり、もっと言うなら体験授業を受けて、指導内容を見極めるようにすると良いいでしょう。(子どもさんに聞いたら、善し悪しはすぐにわかります。)
そして結果として依頼する相手を決定するのが間違いのないやりかたです。ちょっとばかり手間は掛かりますが、この苦労を惜しまないことです。
個別指導塾と家庭教師の違いについて
締めとしてわずかな補足ではありますが、家庭教師をお願いしようかどうか思い悩んでいると、候補として個別指導塾にも目がいく人も稀ではないでしょう。
けれども、個別指導塾は必ず生徒と教師が一対一では無く、自習室のようなところで塾生が勉強をしつつ、分からないところを先生に聞くというような形式のところもあるのです。そういった場合、1対2、1対3というような状況だと言えます。
先生に各々アドバイスを受けられる、各々のレベルにあうように勉強内容を進めて行けるという点は家庭教師と同じですが、つきっきりというわけじゃないので、そこの点は劣ります。
安価であるからということで個別指導塾に決めると、期待とは異なるという状況にならないとも限らないので、その点についてはお気を付けください。真剣にマンツーマン授業を受けるのであれば、家庭教師の方が割安である懸念も充分にあります。
高等学校までに学力を身に着けないと、取りかえすのは経済的にも大変
家庭教師の相場は、高校生になるとドカ~ンと急増します。この原因はただ単に教えられる人が少ないことが要因です。
さらには、家庭教師をお願いする高校生と言うと一流難関大を受験するためにといったケースがほとんどで、レクチャーするサイドにもハイレベルなクオリティが要求されるというような事由も見受けられます。
高レベルな教師しかいないため、結果的に相場が割高になるという意味です。 小学校、中学校のときだったら気楽な気持ちでお願いできますが、高校に突入したら、そうはいかないのです。塾や予備校にお願いするのが一般的です。
そうした場合に問題となってくるのが落ちこぼれた時です。経済的にいえば、高校になったら個別指導を受けるのはとても難しいです。 金額的負担といった意味合いから言うと、学力の遅れを取り戻すのは、中学を卒業するまでです。中学生だから、家庭教師のお願いをしても経済的負担は大変じゃないので、個別指導を受けて挽回するということができます。
ちょっと悩ましいことですが、実際の姿として記憶に留めておいた方がいいと思います。 勉強そのものも中学、高校と進んでいくとともに大変になるので、遅れを取り戻すのは先にいけばいくほどしんどくなるのです。
それに対し小学校の間に成績をアップさせておいたら、中学・高校に入ってからも楽です。 その後ののことを考えれば、できるだけ速やかに勉強に手をつけておく。家庭教師にお願いするにしろ、塾に通うにしろ、ここのところがベースとなっていくのです。
家庭教師の相場
下記は個人契約の際の家庭教師料金の相場です。大学生の方が安く、実績を持っているプロになる程高額になります。そして、いなかと比べて都市部である程割高なことが多いです。東大医学部大学生ケースでは1時間1万円以上とか特殊な例もありますから、あくまで指標として考えてください。
1時間当たりの料金(2018年)
・小学生【中学受験なし】:1,500円~2,500円
・小学生【中学受験あり】:3,000円~6,000円
・中学生【公立中学生】:2,000円~5,000円
・中学生【私立中学生】:3,000円~6,000円
・高校生:3,000円~7,000円
ほとんどの場合は、個人契約より家庭教師派遣会社(家庭教師センター)を通した方がお値段はアップします。金額がオトクであるためだけの理由で個人契約を結ぶのはお薦めできません。個人契約は何かにつけていざこざが多いので、家庭教師決めに失敗をしないことを考えれば家庭教師センターにお願いする方が確実です。
近頃は塾と同程度の予算で家庭教師を派遣している業者もあるので、料金に制約がある方であっても家庭教師センターを活用しやすくやすいようになっています。 私自身、長い間プロ家庭教師をやっているのですが、お申し込みされる皆さんのほとんどが『個人で家庭教師(大学生のケースがほとんど)で失敗した』というものです。
それのみならず成績がちっとも伸びて来ないというにもかかわらず1年以上も同じ家庭教師をやり続けていたケースがほとんどです。
最低でも半年でも早急に気がついてお願いされていれば100パーセント成績を向上させることが可能だったのにと感じることが一回や二回ではありませんでした。受験の2、3か月前にお申し込みされる方がいますが、プロ家庭教師でもその時期から成績をアップさせるのはものすごく厳しいです。
個人契約のケースでは、辞めたいにもかかわらず見極めができなくてずるずると引っ張ってしまうことが多いです。その点では、家庭教師センターは成績が伸びて来ないケースでは先生のチェンジ(通常は無料)を直ぐにやって頂けるなど早急に対策が出来ます。
時給2,000円と時給3,000円の違いについて
1回2時間、週2回教わったケースでの月謝は、時給2,000円と時給3,000円でいくら位違いが見られるのでしょうか。 ★時給2,000円のケースでは 2,000円×2時間×8回=32,000円 ★時給3,000円のケースでは 3,000円×2時間×8回=48,000円 1か月の差引額は、48,000円-32,000円=16,000円。仮に週1回だとしたらこの半額です。
1年間で考えれば、約19万です。3年間で約60万円の差です。これを高いと考えるか安いと考えるかは人ぞれぞれではありますが、お子様の将来に関わるとするとこの違いは大したことは無いと思われます。年間20万円多く出すだけのことでよりよい中学、高校、大学に通えて、結局のところ思い通りに就職すると思うと安上がりかもしれません。
家庭教師代をケチったがために、お子様がいまひとつの入学してしまい高卒でフリーターにでもなっちゃうことを想定するとよい家庭教師にお金をかけることは活きた先行投資ではないかと思います。
中学生のケースでは、時給2,000円以下の家庭教師は今ひとつケースがたくさん見受けられますが、時給3,000円を上まわる家庭教師であれば実績がある人が多いが故にはずれをひく確率はかなり減少します。 月謝が悩みの種でためらっているとしたら、差し当たり1教科だけ試してみて、成績が上がれば更なる教科を増やすという選択もあるのです。
成果がでるのであれば、それ相応のお金を掛けることに納得がいくと思います。また、1教科の成績が上がるとお子様が勉強をやる気になり、別の教科もおのずと成績が上昇して行くケースだってよく見受けられます。
このように、インターネットの掲示板などで募集をかけている安価な家庭教師を探して失敗に終わるよりも、ちょっと高くてもきっちりと成果を出せる家庭教師を利用する方が賢明だと思います。
よい家庭教師を探すには、周りの人などから実績を持っている先生を教えてもらうのが一番いい方法です。もしそういうような知り合いがいないとすれば、家庭教師を紹介してくれる会社にお願いするのが最もコスパが良いです。