家庭教師に見てもらうのは週1回、1~2時間といったところが多いでしょうか。目前の定期テストや模試、受験までに残された時間との兼ね合いを見ながら、子供の理解力と効率を総合的に判断して教師は毎回、指導プランを立てています。この限られた週1回の家庭教師の時間を最大限に活用するためには、お子様はどのような習慣を身につけるべきなのでしょうか。
まず、家庭教師の先生が来る直前の10分でいいですので、お子様の集中力のスイッチが入るように親御様には少しお手伝いを頂きたいと思います。先生と一緒に勉強するお部屋の空気を入れ替えて、机まわりを整頓して、筆記具や教材を机の上に並べるところまでを確認してあげて下さい。
先生が来てから慌てて準備をするようでは時間のロスも然ることながら、お子様の集中力が保たれている状態でなければ授業の効果が半減してしまうからです。
家庭教師に限りませんが、子供にとってけじめのある生活習慣を身につけることはとても大切です。食事や起床、就寝の時間を毎日一定にし、習い事の曜日にあわせて一週間の予定をたてる。学習・運動・休息のバランスのとれた生活を定着させることは学習効果にも比例しますので、是非、ご家庭でも意識して頂きたいと思います。
家庭教師というのは基本、お子様ご本人の希望に沿って授業を組み立てます。しかし、例えば、英単語の暗記が苦手で点数が伸びないと訴えるお子様に、授業中に単語練習の時間を設けることは勿体無いです。
塾では居残りをさせたり授業外で呼び出したりできますが、家庭教師では時間が限られていますので、時間を有効に使う意識をお子様にも是非、持って頂きたいと思いますし、時には親御様にもご協力頂きたいと思います。
家庭教師が出した宿題の確認や、マルつけ、時には間違い直しまでして下さる親御様がいらっしゃいますが、是非、やめて頂きたいと思います。宿題をやっていなかったり、約束事を守っていなければ教師が叱ります。教師と子供の間に人間関係を作っていくのも大事なプロセスなのです。
また、マルつけや間違い直しに関しても教師は考えがあって指示を出していますし、間違った問題にしても「何をどのように間違っているのか」を見て教師は子供の理解力を判断しますので、是非、そのままにしておいて下さい。
最後に、家庭教師が把握しているテキストや問題集以外に、親御様がお子様に買い与える場合があります。病院で薬を処方するように、教師は子供の理解力にあわせて問題集や問題量をセレクトしていますので、それは薬を処方されているのに自己判断で市販の薬を追加するようなもので効果がありません。
もっと問題を解かせたいなどのご要望があれば家庭教師に言って頂き、私は是非、家庭教師に一任して頂く方が効率的だと思います。